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山道歩き

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高島トレイル(2日目)

昨日の続き.

さて,遠くに送電鉄塔の鳴く音を聞きながらウトウトし,何度か眼を覚ましはしたが6時前まで寝た.外に出て空を見上げると雨は止み,雲は相変わらず速く動いているがだいぶ薄くなってきた.今日は気持ちよく歩けそうだ.

トイレの前にある登り口から西へとルートを取る.昨日までのルートは殆どが鉄塔巡視路だったので階段が多かったが今日のルートは一般登山道なので歩きやすそうだ.
しばらくはブナ林の中を登って行くが,高度が上がると木々の背がどんどん小さくなり,潅木の中を歩くようになる.眺めがよいのは嬉しいのだが,樹の枝が顔の高さに張り出してちょっと歩きにくいところもあった.
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今日の最初のピークである三国山は,山頂から少し下ったところが平坦になっておりそこに湿原が形成されている(ただ,湿原なので平坦と入ってもテン場を見出すことは難しい).もう山頂も間近というところで,日本庭園のごとく潅木の間を小川がチョロチョロ流れていてなんとも風情のあるいい場所だ.
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山頂は縦走路から外れること15分ほどのところにあり,潅木のトンネルをくぐって登っていく.公式トレイルマップには黒河峠から山頂まで1時間とあるがとても1時間では着かない(山と高原地図では1時間25分程度になっている).
三国山山頂はこぢんまりとした場所だ.潅木越しに琵琶湖が見える.ここで一息入れる.
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来た道を縦走路まで戻り更に西へ.一旦,軽く高度を下げて小沢を渡り(沢脇に1張り分のテントスペースあり),前方に花崗岩の岩稜が見えてくる.明王ノ禿と呼ばれる場所だ.
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明王ノ禿を過ぎて振り返ると見つけたのが仮称「ゴリラ岩」.
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軽く高度を下げると正面に小高く見えるのが赤坂山だ.ここで初めて数人の登山客に会った.みんな日帰りのようだ.ここの道は別名「赤坂山自然歩道」と言うくらいで,赤坂山がこのエリアでも一番人気のようである.
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さて,ここから下ると粟柄越という鞍部に出て,そこを東に降りるとマキノ高原に正午ごろ到着なのだが,もう一つ次のピークまで行ってから降りるかどうか迷った.次のピークとは言わず夕方いっぱいまで歩いても良いが,次のピークよりさらに奥に行くと下山路が長いエリアになるし,マキノ高原に降りて時間があれば行きたいところがある.次のピーク経由だとバスの時間がギリギリだし,でも粟柄越の向こうにはとても魅力的なエリアが見えている...いろいろ迷ったが次のピークまで行くことにした.

粟柄越やその先は大菩薩峠を彷彿とさせる一面のカヤトや笹の尾根だ.なだらかに続く稜線をたどるこの山道はとても魅力的だ.
この笹原の中で初めて縦走の人と出会った.
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カヤト原の中のルートの一部は,良く伸びたカヤトに道がふさがれているが,全行程にところどころ取り付けられている高島トレイルテープの目印もあり迷うことはない.
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日本海,敦賀湾も見える.
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最後に少し樹林帯に入り再び開けたところが寒風というピークだ.ここからは東に琵琶湖がよく見える.ここから進路を北東に取り,一路マキノ高原へと下る.
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赤坂山ではバスの時間が微妙だったが,寒風まではコースタイムより速く来られた.バスには間に合うだろうが,マキノ高原での寄り道もあるのでここで休憩はせず下山する.
下山路は高度を下げるにつれて徐々に木々の背が高くなり,だんだん秩父や奥多摩の山と似たような雰囲気になる.ただ,この山域では根元がグニャリとまがった樹がよく見られる.冬の風雪のせいだろうか.
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下山路でも何人かの日帰り登山客に会った.縦走登山者は珍しいらしく何人かに話しかけられた.京都・大阪からアクセスもよく,奥多摩の東部や奥武蔵のような位置づけなのかな?
尾根道を降りていくと途中からスキー場に飛び出す.スキー場を降り,キャンプ場を抜けるとバス停にたどり着く.
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コースタイムでは1時間40分とあるが,1時間で降りた.バスまで50分の時間が出来た.ちなみにこのバス停の名前は「マキノ高原温泉さらさ」,そう,寄り道の目的地はこの温泉だ(上の写真の右に写っているのがその温泉の建物).本当ならば一風呂浴びて,メシでも食べてからバスに乗りたいところだが,そこまで余裕はなさそうなので「バスまで30分ならメシ,45分なら風呂」と考えながら下山してきた.50分あるのでメシは諦めて温泉に入った.

ついでに,高島トレイルのビジターセンターがあるので寄ったが誰も居らず,となりのキャンプ場管理棟兼売店に行った.売店に高島トレイル関連の資料もあり,公式ガイドブックを購入.
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で,バスまであと5分,荷物をまとめながらバスを待った.
バスはマキノ駅の1時間に1本の新快速に乗り継ぎできるように考慮されており,スムーズに兵庫に帰る事が出来た.

高島トレイルも元はと言えば日帰り登山の道をつないだような場所だし,日帰りメインなのだろう.初日は全然登山客に会わなかったが,二日目に歩いた区間の方が圧倒的に魅力的だったのでみんなこちらに来るのだろう.それにしても連休なのに縦走客が少ないなと思っていたが,途中で話をした日帰りの人が言っていたことが気になって調べてみたらマキノ町で熊出没という記事があった.これがテント泊が少ない原因かな.幸い出会わなかったしフンなども見なかったが,出没したら怖いなぁ(アメリカみたいに熊缶とかよういした方がいいのかな).
by trail_walker | 2010-10-12 19:46 | 山行
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